◇ 記憶障害
・短期の記憶、長期の記憶が失われていきます。
・直前の記憶が無く、同じ事を何度も言ったり、聞いたりします。
・以前の経験や体験を忘れてしまいます。
・症状が進むと、家族の名前まで忘れてしまいます。
◇ 抽象能力や判断力の低下
・単語の意味が分からなくなってきます。
「くだものの種類を答えて」「動物の種類を答えて」などの質問も答えられなくなります。
・手順良く計画的に行動する事ができなくなります。
・簡単な計算などもできなくなってしまいます。
◇ 不安や依存
・1人になると落ち着かなくなったり、環境が変わると落ち着かなくなったりします。
・不安な気持ちを落ち着かせるためか、人に依存する傾向も見られます。
◇ 見当識障害
・今の時間や今いる場所が分からなくなります。
・いつも通り慣れた道でもそこが何処なのか分からなくなります。
・どこにいるか分からなくなって、徘徊してしまう事もあります。
◇ 昼夜逆行
・昼寝が多くなり、夜中に行動してしまう場合があります。
・不安からか真夜中に奇声を発したり、ごそごそと動き回ったりします。
◇ 異食・過食
・食べられない物を食べたり、食事したのにさらに隠れて物を食べたりします。
◇ 攻撃的行動
・介護される事へ抵抗したり、介護者へ暴言や暴力を行ったりする場合があります。
・入浴を拒み、不衛生になる傾向もあるようです。
◇ 妄想・幻覚
・「お金を取られた」「食事をさせてくれない」などの妄想もおこります。
・見えないものが見えたり、誰もいないのに会話をしたり幻覚症状もでます。

治療
現時点では認知症の根本的な薬物治療は困難ですが、周辺症状である幻覚、妄想、いらだち、不安、うつ状態、攻撃性(暴力)、興奮などのコントロールには薬物療法が有効です。
「脳循環改善薬」「精神安定薬」「抗うつ薬」「抗不安薬」「睡眠(導入)薬」を単独、または組み合わせて使用します。しかし、高齢者では薬の副作用が現れやすく、たとえば抗うつ薬では便秘や排尿障害、口の渇きが生じたり、精神安定薬・抗不安薬・睡眠薬では、ふらつきや歩行障害により転びやすくなるなど注意が必要です。また、これらの薬も適正に使用すれば有用ですが、薬の選択や量が合わないと症状を悪化させてしまうことがあります。
病状がかなり進行していても、感情面は比較的保たれているため、人格を無視するような対応をすると感情的に不安定となり、介護が一層困難になることがあるので注意が必要です。
話を根気よく聞いてあげたり、散歩に連れて行き、昔話に付き合っているだけで、状態が落ち着くことも少なくありません。一方的に責めるのではなく、子供に対するような気持ちで接することも時には必要でしょう。

